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沖縄の伝統文化の真髄 「沖縄口(うちなーぐち)さびらー沖縄語を話しましょう」
沖縄口(うちなーぐち)さびら 沖縄語を話しましょう

−−− 刊行によせて −−−  著者 船津好明

◆沖縄語が衰退してきたのは、世代の交代に伴う若年層への継承がなされて来なかったためです。
過去長い間手を打ってこなかった沖縄県は、2006年、県民の伝統言語への思いを受け、その復活を計るため、「しまくとぅばの日」の条例を制定しました。
沖縄語はもちろん、沖縄県内の各地のしまくとぅばを甦らせ、次世代に継承していくことが、県政の方針となりました。
これまで方言と呼ばれていた各地の伝統言語を、条例では方言とは呼ばず「しまくとぅば」と呼んだのは画期的なことです。
条例の趣旨から、これからは子供達を中心に、若い人への沖縄語の教育が益々重要になります。

◆沖縄語は日本語(共通語、標準語)の方言だという人がいます。
その人は沖縄語を沖縄語の外から見ているのです。
沖縄語の内から見れば、沖縄語は日本語の方言(下位言語)ではなく、日本語と関係を持つ独立した言語です。
正に「しまくとぅば」です。
そのため本書では、沖縄語の教育普及を図るため、文字遣いにおいて日本語との整合性に充分配慮しました。
従来見られる両者の間の表記上のちぐはぐは、学習者を惑わせ、学力の低下を来たします。
書法において日本語との整合性を図り、日本語の既存知識を活用すれば、沖縄語と日本語の知識が相互に補完し合い、
それによって学習者の学習負担が軽くなり、学習者の学力の向上が期待できると考えます。

◆沖縄語は音韻が豊富です。
沖縄語には日本語にない音があります。
日本語にない音を日本語の文字で書くことは不可能です。

沖縄語の音の伝統性を保つためには、現在の仮名に加えて沖縄語用の拡張文字を設ける必要があると考え、
その開発を進め、実地の試用を経て採用しました。
それが沖縄文字です。
沖縄文字は一字一音ですから、話し言葉はもちろん、琉歌などの文語にも誠に便利です。
現在、沖縄語教育の書物は少ないですが、本書によって活きた沖縄語が、最も特色ある沖縄の伝統文化という理解のもとに新たな関心を呼び、
県条例「しまくとぅばの日」の趣旨に沿って広がっていくことを願うものです。